【備忘録】Hyper-V Server 2016の構築

Microsoft Hyper-V Server 2016の環境を構築したので，そのメモです．

 

用意するもの（したもの）

Hyper-V Server 2016用サーバー
※ホストOSだけでメモリを約3.5GB程度使用するので，8GB以上必要

Windows10 ProがインストールされたクライアントPC
※Server Managerを使用してコントロールに使用

　なお，今回はサーバ・クライアントモデルとして，ネットワーク越しにHyper-V Serverを操作する環境を構築します．また，Hyper-V ServerはUSBメモリなどに展開して起動することもできますが，長期的な運用には高耐性なUSBが必要になるため，サーバー内のHDDまたはSSDを使用することが望ましいと考えられます．

 

この記事を大まかにまとめると，以下の通りです．

 

 

１．下記のURLより，インストールISOをダウンロード
https://www.microsoft.com/ja-jp/evalcenter/evaluate-hyper-v-server-2016

 

２．ダウンロードしたISOをDVDに書き込み，サーバーへのインストールを開始する．

 

３．Hyper-V Server 2016のインストール手順

 

DVDを挿入し，サーバー起動．

 

オプションを確認し「次へ」をクリック．

 

「今すぐインストール」をクリック．

 

セットアップが始まります．

 

「同意します」にチェックを入れ，「次へ」．

 

今回は新規インストールのため，「カスタム～」を選択．

 

パーティションの設定はここで行う．今回は新規インストールおよびパーティションの設定を行わないので，そのまま「次へ」．

 

インストールが始まります．

 

インストールが終わると，自動で再起動します．

 

再起動中．

 

インストール後，最初に管理者パスワードを設定します．

 

パスワードを2回入力．

 

パスワードの変更完了．

 

Sconfigが自動的に起動します．

 

必要項目を設定していきます．

今回はネットワーク越しにHyper-V Serverをコントロールすることが目標のため，最低限として「3) ローカル管理者の追加」と「8) ネットワーク設定」を行います．
また，できれば「6) 更新プログラムのダウンロードとインストール」および「リモートデスクトップを有効に変更」も行っておいた方が良いと思われます．
なお，もし「4) リモート管理の構成」が無効になっている場合は，必ず有効に変更しておきます．

 

「3) ローカル管理者の追加」を選択し，アカウント名を入力します．

 

入力したアカウント名のパスワードを2回入力します．

 

所定の要件を満たしたパスワードを入力すると，「コマンドは正常に終了しました」と表示されます．
なお，「所定の要件」とは，次の通りです．

ａ．ユーザーのアカウント名またはフル ネームのかなりの部分を使用しない。
ｂ．長さは 6 文字以上にする。
ｃ．次の 4 つのカテゴリのうち 3 つから文字を使う。
　・英大文字 (A ～ Z)
　・英小文字 (a ～ z)
　・10 進数の数字 (0 ～ 9)
　・アルファベット以外の文字 (!、$、#、% など)

 

「8) ネットワーク設定」を選択し，ネットワーク アダプターのインデックス番号（下図では「１」）を入力します．

 

「1) ネットワーク アダプター アドレスの設定」を選択し，IPアドレスを入力します．今回はDHCPを選択します．

 

「DHCPが有効」の値が「True」になっていることを確認し，「4) メイン メニューに戻る」を選択．

 

 

サーバーのファイアウォールルールを変更して、リモートデスクトップ接続やリモート管理に必要な通信を許可します。コマンドプロンプト（後ろの黒い画面）で次のコマンドを実行します。なお，例として「リモート デスクトップ」の「リモート」と「デスクトップ」の間には半角スペースが入っています．全角スペースやスペース無しとするとエラーが出ますのでご注意ください．

>netsh
>advfirewall
>firewall
>set rule group=”リモート デスクトップ” new enable=yes
>set rule group=”ファイルとプリンターの共有” new enable=yes
>set rule group=”Windows リモート管理” new enable=yes
>set rule group=”リモート イベントのログ管理” new enable=yes
>set rule group=”リモート ボリューム管理” new enable=yes
>exit

 

入力が完了しました．

 

 

４．クライアントPCにサーバーマネージャーとHyper-V マネージャーを準備します．

 

もし，サーバーマネージャーがインストールされていない場合は，下記URLより「Windows10用のリモートサーバー管理ツール」をダウンロードし，インストールします．

https://www.microsoft.com/ja-JP/download/details.aspx?id=45520

 

もし，Hyper-Vマネージャーがインストールされていない場合は，コントロールパネル（※）を開き，「プログラムと機能」から「Windowsの機能の有効化または無効化」から「Hyper-V」にチェックを入れ，「OK」（再起動が必要になる場合があります．）

※コントロールパネルは，左下のWindowsロゴを右クリックすると開くことができます．

 

 

サーバーマネージャーがインストールされている場合は，スタートメニューから「サーバーマネージャー」を起動．

 

「管理するサーバーの追加」をクリックし，「DNS」→「検索」にコンピューター名を入力して検索ボタン，▶をクリックして最後に「OK」．なお，今回は先ほどセットアップしたサーバーの「WIN-R9T4FG78QGC」を入力します．

 

サーバーマネージャーの画面に戻り，「最新の情報に更新できませんでした」と赤く表示されるので，「すべてのサーバー」をクリック．

 

管理状態に「WinRMのネゴシエート認証エラー」が表示されていることを確認．

 

> winrm set winrm/config/client @{TrustedHosts=” WIN-R9T4FG78QGC “}
を入力．

 

「WinRMのネゴシエート認証エラー」と表示されていた箇所が「オンライン－アクセスが拒否されました」と表示されます．

 

該当箇所を右クリックして「管理に使用する資格情報」

 

先ほど作成した「ローカル管理者」のユーザー名とパスワードを入力し，「このアカウントを記憶する」にチェックを入れたら「OK」．このとき，ユーザー名には「コンピューター名￥ローカル管理者ユーザー名」となるので注意．（例：WIN-R9T4FG78QGC￥test　など，ただし「￥」は半角英字）

 

「オンライン－パフォーマンスカウンターが開始されていません」と表示が変われば接続成功．

 

なお，パフォーマンスカウンターはサーバー名を右クリックして「パフォーマンスカウンターの開始」をクリックすれば消えます．

 

次に，左部メニューの「Hyper-V」からサーバーを選択し，右クリックして「Hyper-Vマネージャー」を起動します．

 

Hyper-Vマネージャーが起動したら，右部メニューより「サーバーに接続」，「別のコンピューター」にチェックを入れ，コンピューター名を入力して「OK」．

 

左部メニューにHyper-V Server のコンピューター名が表示されればHyper-Vマネージャーの接続完了．

 

なお，エクスプローラを起動して，アドレス欄に「コンピューター名￥Ｃ＄」と入力し，ユーザー名とパスワードを入力すると，Hyper-V Serverのフォルダにアクセスできます．（この時のユーザー名はローカル管理者のユーザー名のみで可，コンピューター名は不要）

 

Hyper-V ServerのCドライブ．